食べる本 - 心の栄養 -
随分と前に 話題になった本ですが
昨年秋になってから 初めて読みました。
外国の食事情や その経験が綴られております。
今、日本では 食べることを一歩進めて
より美味しいものを食べることであるとか、
その食材の栄養価を 余すところなく吸収する術であるとかに
心を砕いているのだけれども
もともと、人間が食べることの意味は
生きるためなのだ、と言うことを
改めて 感じさせてくれるように思いました。
作者は 徳川慶喜公の直系の曾孫。
慶喜公は 食への好奇心が 旺盛だった お方のようで
徳川家に伝わる食であるとか
その血を受け継いだ 作者の
食に対する こだわりなどを収めた エッセー集。
歴史と食に ご興味のある方は ご一読を。
「 食堂かたつむり 」 、 「 喋々喃々 」 など
食に関わる お話を書いている 小川糸さんの 最新本。
やはり 「 食 」 を 縦糸に 人間模様を描いた お話 7編。
花mame的には 「 バーバのかき氷 」 が 一番 心に染みました。
食べることは 命に直結しているので
食事をしたことのない人は いないわけで、
誰でも 必ず ひとつは 思い出の食べ物、食事のシーンなどが あるはず。
美味しかった記憶のある物が
必ずしも 味的に美味しかったかどうかは わからないのだけれども
その時の シチュエーション、気持ち、
そして、それが もう2度と食べられない物であるなら なおさら
この上なく 美味しい記憶となって残っているものではないでしょうか。
そんなことを 思い浮かべつつ
食に関する お話を読んでみるのも
家に こもりがちの この季節には いいかもしれません。
最近のコメント